2009年8月下旬に初めて富士登山に挑戦した時の話しを振り返ってご紹介したいと思います。
これから、富士登山をしてみたいと興味を持っている方々のご参考になればうれしいです。
富士登山シーズン
2019年の登山シーズン(5合目~山頂)【予定】
・吉田ルート:7月1日~9月10日
・須走・御殿場・富士宮ルート:7月10日~9月10日
※この期間以外の登山は積雪などにより危険
この期間以外は、トイレ、売店、山小屋などの施設も基本的に運営していません。
※この期間でも運営期間や時間が施設ごとに異なるので必ず下記のオフィシャルサイトから確認してください。
詳細はオフィシャルサイトで確認してくださいね。
富士吉田市の新倉浅間神社から見る富士山の風景がミシュランガイドに掲載されたことから
富士山の存在が世界でも有名になり、登山道も土日は混雑します。
富士登山するのを決めた経緯
私は割りと好奇心旺盛な正確でして、未知なことにチャレンジしてみたいタイプの人間です。
例えば、この頃始めたマラソンのトレーニングも42.1925キロ走りきるとはどのような感覚で、どのくらい大変で、走り終えた時の気持ちはどんな風なのがただただそれを体験してみたいという思いから走るのが苦手ながらもマラソン大会に出場することを決めたといった具合で気になりだしたら好奇心が勝ってしまい体験してみないと気がすまないといった感じです。
その他にもこれまでに、アメリカ留学や、ヨーロッパ勤務、世界24カ国を旅したり好奇心から色々と体験しました。
調度マラソンのためのトレーニングを始めて1ヶ月近く経って、5キロくらいの距離をゆっくりと走れるようになった頃にバスケが趣味で10歳も年下の体力ありそうな東南アジア出身の男性同僚から富士登山行かない?というお誘いがありました。
迷わず、知識ゼロのまま「行きま~す!」と返事をしました。
しかし、後から詳細を聞くと彼の考えるプランとは金曜会社が終わってから行って夜から登って朝方頂上で日の出を見るというかなり無謀なプランだったのです。。。
行くと言ってしまった手前引き下がれず、覚悟を決めました。
未知の事にトライするワクワクする気持ちの方が心配よりも大きかったです。
登山グッズの準備
行くという返事はしたものの、知識なしだったのでネットで調べてみると何やら登山靴やらウェア、リュック、などグッズを沢山揃える必要があること、結構きついということ、色々と分かってきました。
登山グッズはほぼ何も持っていなかったのでそこからダッシュで必要なものを揃え始めました。1から揃えるのは結構お金がかかります。
富士登山に必要なものリスト
登山靴 | これは、一番重要です。砂や砂利が入らないようにと、足首を痛めないためにハイカットのタイプがいいでしょう。ゴアテックなどの防水がオススメです。 |
---|---|
リュック | 目安は30リットル前後のものが適切かと |
リュックカバー | 天候が変わりやすいので雨が降った時に、リュックの中身が濡れないように |
雨具上下 | 山の天候は変わりやすいので、地上が晴れてても急に雨が降ることもあります。
上下分かれているセパレートタイプのもの。風が強くポンチョタイプは飛ばされてしまいます |
防寒具 | 富士山の頂上近くになると特に朝方は8月下旬でも0度くらいと極寒でした 動いている時は、まだしもご来光を待つ間などはすごく寒くて600円位したカップヌードルを買ったりもしました。フリース、セーター、ヒートテック、ダウンジャケット、手袋、ネックウォーマーなど軽めで暖かいものがいいでしょう。 |
水・スポーツドリンク等の飲み物 | 飲み物はすぐに買えないので必ず1~2リットル程度必要。 脱水症や、鉱山病予防にも小まめに水分を取りましょう。 |
行動食 | チョコレート、キャンディーなどのお菓子やお腹が空いた時の為にカロリーメイト、ゼリータイプの補給食などもあるとよいでしょう。
*重いものを持ってすぎないように注意しましょう。 |
日焼け止め | 日差しが想像よりも強いです。私は翌日手の甲が火傷状態になってしばらく痛かったです。
そして、腕時計の後がくっきりとついてしまいました |
ヘッドランプ | 真っ暗な中歩く状況があります |
帽子 | 日差しが地上より断然強いので帽子は必須です |
小銭 | トイレのチップように100円玉。 山小屋や、売店ではクレジットカードなどは、ほぼ使えないので現金も持って行きましょう。 |
常備薬 | 頭痛薬や、目薬、通常飲んでいるお薬があればそれも。 砂埃がすごい場面があるので、コンタクトレンズの人は眼鏡も持って行きましょう。 私も途中からは眼鏡にしました。 |
富士登山にあると便利なもの
登山用ポール | 折りたためない気の棒も5合目で売られていたりしますが、途中で邪魔になることもあるので縮めてリュックの横に収納できるタイプが便利。 登る時に、少し使いましたが、それほど使わなかったです。 |
ゲーター | 特に下りの時に砂利や小石が靴に入らないように装着する砂除け。 |
除菌シート | 手を洗う場所は基本的にないので軽食を食べる時などにあると便利 |
ピクニックシート | ご来光を待つ時や、休憩の時にあると便利。 ご来光を待つ時は寒いので断熱であればより良い |
スポーツタイツ(おすすめ) | 私はランニングの時に履くCW-Xタイツを履いて登りました。これは、個人的にはほんとによかったです。これがなかったら、膝の痛みが酷かったんじゃないかと思います |
サングラス | 思った以上に日差しが強いのであると便利。普段サングラスはしない私も重宝しました。 |
モバイル充電器 | 重いのが辛いとこですが、充電が切れるとへこみます。 |
詳しくは、オフィシャルサイトでも確認しておきましょう。
逆に個人的に持って行かなければよかったもの
ポイントは、必要なものは持って行くべきですが、少しでも重さは軽くしたいので、なくてもいいもの、余分な荷物は減らしましょう。(特に日ごろから登山に慣れていない人は。)
これらの物をすべてリュックにいれていざ背負ってみるとすごく重いです。
これを背負って、平地を歩くだけでも結構消耗します。
いざ、登り始めるとこの荷物がかなりの負担になり、「あー、もう中身捨てたい」とさえ思える瞬間もありました。
吉田口から登り始めたのですが、山道は段の幅が高くて一歩一歩登るのがしんどかったので、登りの途中で荷物の重さがすごく負担になりました。
宿泊なしのスケジュール
17:30に仕事終わってから、急いで一度帰宅してシャワーを浴びてすぐに新宿駅に向かい20時前後出発のバスで河口湖まで向かいました。
そこからはもう5合目行きのバスはその日は出ていなかったのでタクシーで五合目まで行きました(確か5000円前後だったと思います)。
そして吉田口から登山を開始し始めたのは23時過ぎ位でした。
登り始めた時は傾斜もなだらかで満点の星が見えて(ほんとに星がプラネタリウムのように綺麗にみえました)楽しくてワクワクしていました。
ですが割とすぐに傾斜がきつくなっていき、、、その上眠い、、、だんだんとテンションダウンになっていきました。
一緒に行った若者男子二人(東南アジア人と、フランス人)はやはり体力があり常に前を歩いては立ち止まって私が追いつくのを待ってくれている。。。それもまた急がなきゃというプレッシャーにもなりました。
私はというと少し登ると少し立ち止まるといった繰り返し。夜中2、3時になると眠気との戦いもはじまり登りながらたまに足がガクッと寝落ちしそうになりながらなんとか頂上を目指しました。
想像した以上にきつかったです。一段の幅が縦に高いので、一段一段よいしょって感じでした。この時、リュックの重さがすごく負担に感じ捨てたくなりましたよ。
ご来光の時間が近づいてきたときにご来光までに頂上には到着しないことが決定し、8合目だったか9合目だったかでご来光を見ることに決めました。
ご来光を待っている間は、凍えるほど寒かったです。
ご来光はもちろん美しかったのですが、自分が一番感動したのは登り始めに見た満点の星でした。
8、9合目までの道のりは周りに人ひとりいない道のりでした。
ご来光を見終わりそこからの道は行列ができており、多分山小屋で休んで再度登り始めた人たちだったのかと思われます。
途中の道のりはゴツゴツした岩道でこんな感じで緑はなくひたすら雲とゴツゴツ岩といった感じでした。

そこから頂上はそれほど遠くはなく朝方7、8時くらいに到着しました。

もうみんな眠くて仕方なかったので、頂上でリュックを枕に少し仮眠してから下山しました。
日差しがものすごく強くて手の甲だけカバーしてなかったので火傷しました。真っ赤になりしばらく痛かったです。
須走からくだりましたが、歩くというよりは滑りながら小走りな感じで下山するといった感じであっという間に登りとは比べ物にならない位私には楽でした。
ずっと砂利道で景色はほとんどありません。

同僚は靴があまりしっかりしたものではなかったので足を痛めて辛そうでした。
お昼過ぎに五合目に戻ってきて、河口湖行きバスにのりそこから新宿に戻り帰宅しました。
登ってみた感想

結論は、登ってよかったです。
が、、、もう登らなくてもいいかなというのが感想です。
私の中では、富士登山がどんなものなのかが分かったので十分満足です。
正直登り道は結構しんどかったです。登山に慣れていない人は特に計画的に山小屋に1泊しながら登る方いいかなと思います。
富士山を登る前に、トレーニングを兼ねて2~5時間位の登山をしておいた方がよいでしょう。
富士登山は他の登山と違い緑を見ながらの道のりではなく景色はゴツゴツした岩と雲といった具合で景色を楽しめないので私はもうあまり登りたくはないというのが感想です。
でも、辛かった登りも、星空も、ご来光も、頂上へ着いた達成感も今となると良い思い出になっていて登ってよかったなと思っています。
一度は登ってよかったけど、2度目はもういいやっていうのが正直な感想です。
もし、娘が将来一緒に登りたいって言ってきたら多分また登るとは思いますが。
あと、一度登っておくと色々な場面で話しのネタにはなるのはよかったです。
特に外国人に感想を聞かれたり、登ったことがある人と感想を言い合ったり、登ったことない人に感想を聞かれたりとする場面はありますね。
以上、これから登りたいと興味のある人の参考になったらうれしいです。